2015年7月31日金曜日

プロセス動画など

通称「ムサ院動画.gom」が始動して少しずつ動画が増えてまいりました。

https://www.youtube.com/channel/UCWyYWF9tlX5B63UaOb711ag



解説付きのデッサン制作プロセス動画二本ほどアップしました。
制作中のがまだありますので、随時アップしていきます。




昔にアップしていた静物デッサンの描き方もちょっとリニューアルしてアップしなおしました。





それと東京武蔵野美術学院併設ギャラリー「634展示室」での展示紹介動画



東京芸術大学のデザイン科大学院生の連続個展「一体/全体」

現役の芸大生の作品展示でした。



これからも「ムサ院動画.gom」をよろしくお願いいたします。

2015年7月28日火曜日

2015年度 合格再現作品 展示中!

アートホールでは、今年度の合格者が制作してくれた入試再現作品を展示しています。
この辺油絵科。
デザイン・工芸科の私大系。
日本画科とか。
デザイン・工芸科の総合系。

休み時間にじっくりと先輩たちの作品を見てみて下さい。
来年は、みんなの作品がここを彩ってくれることを願ってます。

制作で行き詰った時などに、参考にしてみるのもいいですよ。

2015年7月24日金曜日

ムサ院動画、超基礎編。鉛筆の削り方。

鉛筆は、用途に応じて削り方が変わります。
文字を書く場合は、鉛筆削り器などを使っても良いのですが、デッサンをする場合は、カッターナイフなどを使って削ります。文字を書く場合よりも、長めに削る必要があるからです。その方が、鉛筆を寝かせて使ったりして、より広い面の調子をつけたりするのに都合が良かったりするのです。
そうは言っても、芯を長くすれば折れやすくもなります。
そこで、芯を折れにくくするために、木の部分も長めに削ります。
なので、削る時には、長め長めを意識して削るようにしましょう。
長さに決まりはないので、自分好みの長さを見つけて下さいね。



今回、動画を作るにあたって、ムサ院生にアンケートのご協力をお願いしました。
せっかくなので、その結果を発表します。


Q1 鉛筆は何本持ってますか?

平均  25.88 本
最少  10本/最大  100本

ただし、「いっぱい」って回答があったので、100本以上の可能性もアリ。
思ったよりみんないっぱい鉛筆持ってるんですね~。


Q2 使っている中で、一番硬い鉛筆は?
硬い方は4Hまでって人がほとんどですね。これは予想通りでした。


Q3 使っている中で、一番軟らかい鉛筆は?
対して、軟らかい方は6Bまでの人がほとんど。これも予想通り。

結果から見ても、
だいたい4Hから6Bまでを一通りそろえておけば大丈夫なんじゃないかと思います。
あとは、自分が良く使うものを多めに用意しておけばいいでしょう。
同じ硬さ・軟らかさでも、メーカーによって多少描き心地が違います。

あ、ついでにU派かS派かも聞いてみれば良かったな~(笑)。 
ムサ院生に限らず、気が向いたらコメント欄に投稿していただけると嬉しいです。





ちなみに。

「ウチらの頃には、10Hとか10Bなんて無かった!」ってのが、講師陣の反応でした。

2015年7月21日火曜日

2015年度 夏期講習会 始まりました!

梅雨も明け、いかにも夏!な青空(と熱気)のもと、いよいよ夏期講習会が始まりました!

初日、各階描き出しの様子です。
各科とも、デッサンからのスタートになります。先生からのひとこと付き!

3F 石膏デッサン「マルス」 制作期間2日。
「アイスラッガーは入れる!」「アイスラッガーって何?」「先生に聞いてみて。」
  

2F 静物デッサン「ブロック、紙筒、メタリックな球」 制作期間2日。
「パースと縦横の比率を合わせるように頑張ってね!」
  

2F 手のデッサン「手と石3個」 制作期間2日。
「空間をしっかりと表現して欲しいな。」
  

1F 静物デッサン「クラフト紙と柑橘類たち」 制作期間3日。
「普段とは違って、見下ろしの視点になっているところがポイント!」
  


基礎科受験デッサン科の授業は7月28日(火)からになります。
7月25日(土)からは、3日間の無料体験授業もありますよ!






余談。

2015年7月9日木曜日

『世界で一つだけの水彩絵の具作り』

まず、チューブ入りの水彩絵の具は、このようなモノで出来ています。

顔料保湿剤体質材防腐剤Ph調整剤

顔料+水+糊がほとんどの割合を占め、水彩絵の具の場合は、50%前後水が入っています。
顔料は、着色力の強弱によって、分量が変わります。
例えば、着色力の強い物ならば、少量でも十分足りるということになります。
あと、顔料にするのに手間がかかる素材と、そうでないものとでも、お値段が変わります(笑)。

保湿剤は、1回固まった後に、またちょっと溶かしやすくするために、固形絵の具の場合に多く使います。チューブ水彩にも入ってますが、少量です。

体質材は、チューブの中で絵の具を安定した状態に保つために入っています。

防腐剤は、チューブの中の水分が腐らないように、あるいは、描いた後、作品自体にもカビが生えにくくするために添加します。

Ph調整剤で、絵の具の性質をできるだけ中性から弱アルカリ性になるくらいにします。酸性が強いとチューブが錆びてしまったりするので、それを防ぐためのものです。

今回は、

「アラビアガム30%の水溶液+保湿剤+防腐剤+Ph調整剤」
||
メディウム

を用意してあるので、それで顔料を練って絵の具を作ります。
今回は、体質材が入っていないので、顔料の純度が高い、高級水彩絵の具になります。

さあ、それでは絵の具を作って行きましょう!道具立てはこんな感じです。

顔料は、超微粒子なので、粉が舞わないように気を付けて出しましょう。
「くしゃみ、鼻息厳禁です。」

顔料を出したら、真ん中をくぼませてメディウムを混ぜていきます。
最終的な分量としては、だいたい 顔料:メディウム が 1:1 くらいでしょうか。
「メディウムはちみつより少しゆるいくらい?」

顔料の粉全体が濡れてしっとりするまで、パレットナイフでよ~く混ぜていきます。 普段使っている絵の具に近いかな~ってくらいの濃度で、持ち上げた時に、ボトッ、ボトッと垂れる感じ。
「溶けたチョコレートぐらいかなー?」

そしたら今度は、ガラス製の練り棒で一気に練り上げていきます。ここが一番大事な工程です!
ダマが消えるようにしっかりと練って下さい。練り台をしっかりと押さえて、練り台とガラス棒は、必ずピタッと密着させて間に空気が入らないようにすること。力を入れて、台と練り棒の面で顔料をすり潰すように練って、練って、練って、練って、練って・・・・・・

絵の具を練るのは、顔料を「分散」させるためです。これが絵の具を作る上でも、使う上でも全てにおいて重要なポイントになります。
どんな絵の具でも、とにかく完全に「分散」させる=混ぜること!混ぜ方が不完全だと、耐久性が落ち、絵の具が剥がれ落ちたりする要因になるそうです。顔料の粒子一つぶ一つぶが、均一に糊でくるまれていないと、固着力にバラつきが出てしまうのです。

練っていると、どんどん滑らかになっていくので、それを確認しながら作業します。練り終わったら絵の具自体は完成です!
「練って練って練りまくる!・・・ので、腕がダルくなるー。」 

完成した絵の具を、クサカベさんにチェックしてもらって、OKが出たらチューブに入れていきます。
ちなみに、水彩絵の具用のチューブは、腐食しないようにコート剤を2度塗っているそうです。
チューブはお尻が開いていて、お尻から2㎝くらいのところまで絵の具を入れます。パレットナイフに着いた絵の具も、こそぐようにして余すところなくチューブに収めましょう。
空気が入らないようにそーっとチューブを潰して閉じ、更にプレス機で押し折って圧着して完全に閉じます。
「ナイフからダラダラと垂れていくので、キレイに入れるのは至難の業。
さらにチューブを潰す時にも絵の具がはみ出ちゃった人多数。」

ラベルに、製造者名と製造日を記入してチューブに貼りつけたら・・・、

「世界に一つだけの透明水彩絵の具 ウルトラマリン」の完成です!


絵の具完成記念♪ 2015/05/23 Sat.

今回の特別授業にあたって、「絵の具メーカー クサカベ」さんにご協力いただきました。
ありがとうございます。
クサカベさんのウェブサイトには、絵の具に関するお役立ち情報がイロイロ載っているので、見てみると面白いですよ。